書くことが無いので、最近読んだ本の話など(2)



ARIA / 天野こずえマックガーデン)』


月刊コミックブレードに連載中の「ARIA」。普段はほとんど漫画を読まない僕が、表紙に惹かれて買ってしまった漫画です。一言で言えば、癒し系マンガでしょうか。“静”の絵が多く、“動”のシーンがほとんどないのが特徴。

表紙で買うと大抵の場合が失敗するんですけど、この漫画は違いましたねぇ。とにかく世界観がすごい。今から300年後の火星の話なのに、ほとんど未来的な描写がなく、まったりとした自然の風景が満載です。火星の街自体が現代のヴェネツィアをモチーフに造られているらしく、街の中に通る水路なんかには、中世ヨーロッパの風情を感じてしまいます。そんな中で主人公の水無灯里みずなし あかり)が目指しているのは、舟(ゴンドラ)を漕ぎながら街を案内する、水先案内人(ウンディーネ)。どことなく天然で、恥ずかしい台詞を平気で言っちゃうところが、病んだ男心を擽ります…。しかし、何と言ってもキャラ絵が可愛いですね。時折デフォルメになるあたりがツボにハマりました。背景もかなり綺麗に描かれてて、手が込んでます。あと、ネコのアリア社長と姫社長がまた可愛い。話とは関係ないとこでチョコチョコと動いてるマスコット的キャラは、見てて和みます。

ストーリー的にはかなりベタで、くすぐったい話が多いです。舟を漕ぐ練習をしたり、お祭に行ったり、船の掃除をしたり…。日常的な話ばかりなので、荒っぽさを好む人には無理だろうなぁ…。漫画を読みながら、まったりとした気分になりたい人にはオススメですよ。